(2)温浴法
セルフケア
- 2017.11.8
温めることによって、身体のゆるみ、末端まで血液やリンパ液・体液の流れが良くなり、自然治癒力を高めてくれる働きがあります。

現代の人は、汗の匂いが嫌い、化粧が落ちるとか、汗をかくのを嫌って、汗をかかなくてすむ、或いは、汗を抑えるような生活をしているため、発汗機能が低下しています。
入浴することによって、汗をかき、汗をかける体質がつくられます。
1)全身浴
身体の状況に応じて、湯温や入浴時間を調整して、体調を整えていきます。
1. 精神的・肉体的疲労のある人、体調の悪い人
ぬるめのお湯につかります。
2. 頭が疲れている人
熱めのお湯に入り、時間は短くさっと入ります。(2〜3分)
3. 汗をかきにく体質の人
①最初ぬるま湯に入りながら、徐々に温度を上げて汗をじんわりかいていきます。
(温度を急激に上げては、交感神経が緊張し、血圧が上がってしまうことがありますのでご注意ください)
②2度湯をする
ぬるまの湯を使ったあと、身体を洗ったりして、再度入る時に高めの湯温にします。
(温度の変化が発汗を促します。)
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2)部分浴
足首や膝、肘などの体の一部分をお湯につけます。
その部分の硬直をしていた処がゆるみ、その部分と関連性のある処に刺激が拡がっていきます。
1. 足湯
両方の足首のくるぶしの中央までつける方法です。
①お湯の温度は、普段お風呂に入る温度よりも3〜4度高めにします。
②注し湯をしながら4〜6分温めます。ひたいにじんわり汗が出て、両足が真っ赤になるまで行います。
③両足を一度出して、タオルで良く拭き取って、赤くなっているかどうか確認します。
赤くなっていなかったり、部分的に赤くなっていない処がある場合は、注し湯をして、当初の温度を保ち、
赤くならない側の足を再度入れます。
④両足が赤くなるのを確認して終わります。

【効 用】
手足の冷え、扁桃腺やのどの痛み、足の疲労、生理痛や婦人科系の疾患、
腎臓の弱っている人などに効果があります。
風を引いたときは、発熱する前に行うと経過が早くなります。
(注)妊娠中の方は、決して行わないでください。
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2. 脚湯
両脚の膝の中央までお湯につけます。
やり方は、コップ1〜2杯の水を飲んでから足湯と同様の方法で行います。
浴槽の縁に腰掛けますと、丁度お湯の高さが膝の中央あたりになります。
上半身は着衣のまま行ってください。
【効 用】
消化器形が原因(食べ過ぎ)となって風邪をひいた人や、消化器系の異常(胃が重い・胃痛・下痢など)。
慢性的な腰痛などの症状に効果があります。
(注)就寝前に行って汗を拭いたらすぐ布団に入るようにすると、寝ている間に体が弛みます。
汗をかいたら、必ず、乾いたタオルでよく拭きとり、着替えをすることが大切です。
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3. 腰湯
腰から下(ズボンのベルトの位置)までお湯に入ります。
やり方は、コップ1〜2杯の水を飲んでから、普段入っている温度より3〜4度高めのお湯に4〜6分入ります。
ひたいにじんわりと汗をかいて、腰から下の皮膚が赤くなります。
乾いたタオルでよく拭き取ることが大切です。
【効 用】
腰からの下の疾患、術後の経過が悪い人の回復などに使います。
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4. 肘湯
左右の腕の肘から先をお湯に入れます。
やり方は、コップ1〜2杯の水を飲んでから足湯などと同様に行います。
片方だけ赤くならない場合は、赤くならない方だけ継続して入れて、両腕が真っ赤になり、
上体にうっすら汗をかくまで続けます。

【効 用】
肋骨大胸筋の硬直がゆるみます。
呼吸がしにくいとき、気管支炎の症状、呼吸器系の症状、肺炎、寝違い、肋間神経痛などに効果があります。
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部分浴の注意事項
1.これらの部分浴は、入浴ついでにやったのでは効果はありません。
入浴前後4時間は開けて、単独で行ってください。
2.私がよく利用している方法をご紹介します。
身体の疲れ方や、その時の気分によって、部分浴や全身浴を選択します。
パソコンを使ったときなど、目や腕・指先の疲労で肩や首がこっている場合の時は、肘湯をやってすぐに寝ます。
部分疲労をとってから休みますと熟睡できます。
そして、朝、全身浴をやってから仕事に出かけるようにしています。
また、この逆もよくやります。
夜は、全身浴である程度の疲労をとってから就寝し、朝、残っている部分疲労を部分浴を用いて解消していくなどしています。
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- 水曜、日曜、祝日午前中
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千葉県柏市の阿部整体柏室